6月の蛍―宗久シリーズ1―
…………いけない。





私は、何て未練がましいのでしょう。





こんなにも、こんなにも…あなたの事しか考えられないなんて………。










あなたと、この雪景色を見たかった。






共に季節の移ろいを感じて………また……蛍を一緒に………。










ああ………もしも生まれ変われるのならば、私は蛍になりたい。






そうして、あなたのそばへと……飛んでいきたい。




あなたの肩に止まり、ずっと……あなたの呼吸を感じていたい。













あなた…………。









私は本当に…………あなただけを…………。














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