ラズベリーピアス
それに気付き、近くにいた護衛兵が部屋に入ってくる。
だが、ラルは気持ちが高ぶりすぎてその事に気が付かなかった。
「うわぁぁ~~~」
一瞬の隙を突いてザギリスに切りかかるが・・・・・
グサッ!
ザギリスを目の前にして、ラルは崩れた。
「くはぁ・・・」
むなしくも護衛兵の一人に後ろから刺された。
かすむ意識の中。
ラルは、アリサの事を思い出していた。
「アリサ・・・守ってやれなくて、すまな――――」
ポツリと呟いた言葉は、誰にも聞こえることはなかった。