ラズベリーピアス
彼はこれから自分たちの生活を支えるため仕事に行く。
毎日毎日、本当に苦労をかけてきた。
だから、アリサも頑張った。
少しすると、ラルは仕事着に着替え、一言言うと家を出て行った。
「あれ?これ、さっきの手紙じゃない。」
お昼過ぎ、掃除をしていると朝届いた手紙がラルの机の上に置いてあった。
封が切られ、内容が露になっていた。
見るつもりはなかった。
けれど、朝の勘が気になってしかたなかったのだ。
だって、物凄く嫌な予感がしてならないから。
「ごめん」、そう心の中で呟くと、手紙を手に取った。