キマイラ
「他人!?」
「……以上友達未満」
「は?」
おい。
お前はいつからツンデレキャラになったんだ。
なんだその友達以上恋人未満みたいな言葉。
「だから友達じゃねーんだよ!イコール俺達のことをお前に話す義理はねぇ!!わかったか!」
早瀬はそういうと屋上の出入口に向かって歩き出した。
この話を強制終了する気だな。
それなら……!
「わかった……」
俺が声のトーンを落としたせいか早瀬の足が止まる。
他人以上友達未満と言うならば。
「俺がもっとしつこく心を開けば友達になるんだな!」
「は?」
早瀬は思わず振り向いてこっちを見た。
意味不明、顔がそう言っている。
「お前は他人以上友達未満って言った。じゃあこのまま続ければ友達になるじゃねーか!」
「なんでそうなるんだよ!」
「わかったわかった」
「わかってねーだろお前!!」
侮ってはいけないぜ早瀬?
俺はしつこい春樹様だからんな!
絶対心開かせて秘密を聞き出してやる!!