キマイラ
お節介もほどほどにしないといけないな……。
俺死ぬかも……。
不覚にも泣きそうになった。
が、それに反して男の笑い声が聞こえた。
「ハハ、ハハハ!!!!……………やっぱりお前らは化け物だ!!お前が“キマイラ”と呼ばれる意味がよく分かったぞ!!」
キマイラ?
なんかゲームか何かで聞いたことあるな……。
あの女の子はキマイラっていう名前なのか?
静かに男の様子を見る女の子は呟いた。
「…………雑魚でももうそこまで知ってるとは驚いた。記憶奪取決定……いや、殺そうかしら?」
殺す!?
その単語が聞こえた途端、俺の体は動いていた。
「待ったァ!!」
ああ、俺のバカ……。