sweet love
 「お、お兄ちゃん!?」

 私を含んだ五人の声が重なった。

 一人だけ声を発さなかったのは、悠羽。

 「何の用だ」

 俯きながら話す悠羽。

 「顔も…見れないの…?」

 真っ直ぐ悠羽を見つめる玲於君。

 「なんで来たんだよ!」

 顔を上げた悠羽。

 「僕…今日から一週間…ここに泊まるから…」

 「は?」

 六人の声が重なった。

 「玲於君、冗談?」

 私が聞くと、
 
 「本気…」

 と答えた。

 「五人の秘密…バラされたくなかったら…僕に文句つけるの無しね…」

 んなっ!玲於君って意外に悪魔!?

 玲於君が私の手を握った。

 「じゃあ…璃音さんの部屋に…案内して…」

 私を、見つめる。

 私の部屋!?

 「玲於!」

 悠羽が呼び止めた。

 「なに…?」

 「僕の部屋に来い」

 「仕方ないな…」

 玲於君は、悠羽について行った。
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