sweet love
 「なっなんで私が空夜となの!」

 「何?嫌なの?」

 「嫌」

 だって空夜何して来るかわからないんだもん!

 「だったらあたしと乗ろう?」

 彩月さんが言った。

 彩月さんは、大人っぽくて頭がいい。

 「あー無理」

 きっぱりと断った空夜。

 「なんで?」

 諦めない彩月さん。

 「こいつと乗るから」

 肩に腕を回す。

 「嫌がってるじゃない?」

 「まぁ、無理にでも?」

 「可哀想」

 それは、私にではなく空夜に向けて言った言葉だった。

 「空夜君モテるんだよ?この子なんかといたら空夜君の品が下がる」

 彩月さんは私を睨みつけた。

 こ…怖…。

 「俺は、かまわねぇけど?」

 首を傾げる。

 「空夜~」

 悠羽が呼んだ。

 「あ?」

 「じゃんけんだって~」

 にこにこ笑顔で言う。

 「俺が弱いの知っといてか!?」

 少しキレ気味の空夜。

 「まぁまぁ」

 それをなだめる悠羽。

 「最初はグーじゃんけんポン!」

 …。

 
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