意地悪な君が好き
教室はみんなお菓子の話しでにぎやかだった。

早く始まんないかなぁ。

小学生の時からずっと学園際がやりたくて、高校生に憧れだったから。

制服はなんだかその頃はブレザーがカッコよく見えた。

いざ着てみると、はじめの頃は大好きだったけど、1年ぐらい経つと、制服があきはじめた。

「私服がいい!」って言ったっけ?

で、今はその憧れの高校生になって、何もかもが楽しくなった。



『お前、何作ったの?』


隣から聞こえる声は咲弥だ。

頬杖をつきながら、こっちを見ていた。



「ブラウニーとマドレーヌ」

『やるじゃん☆』



い、今、もしかして褒められた!!??



「嬉しい…」


小声で独り言のように呟いた。

だって嬉しいんだもん!



『何か言った?』

「へっ?あっ、いや、何も~」

『馬鹿…』



ちょっ、今『馬鹿』って言ったよね?

何よ、せっかく優しいなと思った所なのに。



「私本当に馬鹿だからしょうがないか…」

『自分で認めんなよ?
お前、けっこう良いところあるし』



私にも良いところあるの?

自分では全く気付かない。



「ふふっ」

『なんで笑う?』



顔を赤くして下をみる咲弥。

なんで赤くなるんだろ?

可愛いかも!



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