意地悪な君が好き
─3-A お化け屋敷─


中に入ると普通の教室なのに、真っ暗。

灯り1つなく、迷路みたいだ。

今にも何か出そう…

気付くと私は咲弥の腕にがっかりしがみついていた。



「きゃぁぁ!!」



いいいい今足跡引っ張られた!?



『子供か…』

「だって…」



うわ!

何よこの棺桶…

いかにも出てきます感あるよぉ…

咲弥とその側を通る時…



「きゃっ!!」



棺桶からミイラが!!

知ってても怖いよ~…



「いやぁぁ」



棺桶から一歩先に髪の長い女の人が手を使っておってきた。



「咲弥ぁ」

『走るぞ』



ダッシュで乗り越え、ハプニングもありながら、出口について、日がさして明るい廊下に出た。



『お前ビビりすぎってお前!!』



心配そうに私の顔を見ると咲弥は私の手を引き、屋上へと連れて行った。



「ひくっ、ひくっ」



涙が出ていた。

きっと私今、ぶさいくな顔してる…

早く涙止まってよ。


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