意地悪な君が好き
お当番!!
「チョコスコーンとマドレーヌですね!」
1人目の接客を終えて、カウンターまで戻り、チョコスコーンとマドレーヌを取りに行った。
マドレーヌが注目されて凄く嬉しかった!
『売れてる』
咲弥は、肩ぐらいまでのさらさらの黒い髪を、サイドを少し残し、後ろで1つにくくろうとしていた。
「私にくくらして?」
咲弥は薄水色のゴムを私に渡して、後ろを向いた。
そっと髪に触れ、咲弥の髪に指を通す。
その時、あの時と同じ甘い香りがした…
いい匂い。
私は咲弥の髪を左右に少し残し、後ろで1つにくくった。
『ありがとな☆』
「え?うん!」
ドクン…ドクン…ドクン…
心臓の鼓動が激しい。
ドキドキしてきた。
前で白い歯を見せ、笑顔な咲弥を見たら、ドキドキして顔が真っ赤になる。