意地悪な君が好き

でも1つだけ言ってない事がある。


私が東京に転校する事。


これは大親友だからこそ、言えない。


言いたくない。


言えば、私なにもできなくなりそう。


離れたくないもん。


世界でたった一人の大親友だから。


咲弥も秦も離れたくない。



「どうしたの美紅?」



私の顔を覗き込んだ彩芽。


あれ?


私いつの間に下向いてたんだろう。



「いや、何もないよ」

「なら良いけど」



そう、何もない…よ。


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