意地悪な君が好き
2人で星空を見て笑い合った。
この咲弥の笑顔、もう見れなくなるのかな。
そうだ!
写真!
写真って撮った事あったかな?
『ほら、覗いてみて?』
咲弥の2つ合わされた隙間から覗いてみた。
「うわ!螢!」
咲弥の両手の中には螢が3匹いた。
螢捕まえるの難しいのに…─
『美紅が願い事してる時、暇だったから捕まえた』
「ご、ごめん」
すると笑って私の手の中に螢を移してくれた。
私の髪をくしゃくしゃにしながら笑っていた。
「もう!今手離せないのに!」
『離せば?』
「それはいや」
だって離してしまえば、螢が飛んでいってしまう。
せっかく捕まえてくれたのに。