意地悪な君が好き
意地悪な君が好き
『はい』
咲弥は私の手のひらにぬいぐるみのストラップを置いた。
まさか一発なんて…
あり得ない。
けど…現実だよね!!
「ありがとう!
一生大事にするね!」
『ばか?』
「ばかじゃないもん」
するとふっと笑ってまたユーホーキャッチャーに向き合う。
200円無駄だったみたい。
咲弥、意外と器用なんだ。
『ほら』
えっ??
また取れたの??
リボンが色違いのストラップ。
「それは咲弥が付けて?」
『え?』
困ったように首をひねっている。
そりゃそうだよね。
「色違いだから…」
『美紅が言うなら付けてやるよ』
白い歯を見せて笑ってくれた。
私は咲弥の笑顔が一番好き。
大好き──