意地悪な君が好き
薄いピンク色のスリッパを履いて、リビングに足を運んだ。
「何でいるの?」
「今日は寄り道してないから☆」
珍しい──
お姉ちゃんが寄り道しない確率は低いから。
でもいっか?
私は鞄を起き、階段を上がり、自分の部屋に行った。
「はぁ~…暇~」
ベッドに倒れ込み、本棚に目を向けた。
その先には、漫画、小説、雑誌、お菓子作りの本がずらり!
ん?
お菓子作り?
こんな本買ったかな?
咲弥からもらったレシピしかないはず…。
「やっと気付いた☆」
私の部屋ドアにもたれ、お姉ちゃんが笑っている。
「それ3日前に置いといたの!」
「え?じゃあもしかして…」
「学園祭に使うでしょう?
貸してあげる☆」
そういえば、3日ほど前、その事で話したの覚えてる!
「ありがとう!」
「明日空いてる?」
明日は土曜、部活は入ってないからない。
高校に行ったらほとんど部活入らない人が多いからね?
「うん」
でも何するんだろう?
「お菓子作ろう?」
「うん!」
そういえば、お姉ちゃん、お菓子上手いんだった☆
パティシエ目指してたからね!
相当の腕前らしい…
って言われてたのに、何故か辞めた。
理由は知らないけどね…