イチバンボシ
…ガサガサ、と音がした。


背後から、誰かが近づいて来るのが分かった。


誰だろうと思った。


確かめようと思った。


が…
振り向くよりも先に腕を掴まれてしまった。


右腕を掴む手は、結構力が入っていて簡単には逃げられなさそうだった。


あの3人の悪ふざけ…
かな。


そう思って首だけを捻って後ろを見た。


知っているような、知らないような…
見たことがあるような顔だった。


誰だっけ。


一瞬、考えた。


そして思い出した。


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