イチバンボシ
「分からないよ。でも不思議だと思う。」

「不思議かあ。
俺はね、どんなに晴れた日の空でもさ、宇宙に向かえば向かうほど、暗い色になるのかなー、って考えたりする時があるんだ。
なんかさ、うん、俺も不思議だと思う。」




―どんなに晴れた日の空でも、宇宙に向かえば向かうほど、暗い色になるのかな?


兄の声が頭の中を駆け巡る。


うん、とても不思議だ。


地球から見た空は晴れていても、宇宙の大気は黒く見えるのかな?


そんな事を考えながら口にご飯を運ぶ。
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