無気力少年
「会長はどうして前の会長にハッキングがバレたのに、生徒会にはいったんだ?」
「あの人と約束したんだ
自分が犯した罪を考え未来へと進む為に生徒会を最後までやり抜くって」
「その約束は脅されたからしたのか?」
「違う!」
「透志朗、落ち着いて」
声を荒げて壁を殴った会長を
相馬さんが優しく宥めた
「脅しなんかじゃない、んだ‥
あの人は僕にこう言った
“君のやった事は許されない
だが、俺はこの事を誰かに話す気はない。
お前にはお前にしかわからない闇を抱えてるんだろ?
誰にだって闇はある。
でも、こんな事を繰り返せばお前はもっと辛くなるぞ
お前が自分を見失う前に一度周りを見回してみろ。
大切な何かが見えてくるはずだ
過去を悔いるより
未来を見ようじゃないか
俺と‥俺達と一緒に歩まないか?”
そして僕に手を差し出してくれたんだ」
「でも今はその約束を守れていない」
「っ‥くそ」