無気力少年
それから香山君は俺に話しかけてはこなかった
まあ、当たり前か
だけど隣の奴と話せないのは意外と不便だった
教科書やノートなどはあらかじめ用意できていたんだが
どこをやっているのかさっぱり分からず毎時間教師に尋ねる羽目になった
そして今は4限目の授業
中年オヤジの説明を聞き流しながら
俺は飴を口内で転がしていた
え?
何でいきなり4限目何だ!!て?
そんなの小説だからだろ
おっと‥
裏事情を漏らしてしまった
1時間ぼーっとしていた俺の耳に唯一飛び込んできたのは
昼休みを告げるチャイムだけだった