無気力少年




「とりあえず、トラ達待ってるから行くぞ」


「「うん!」」



そう頷くなり
勝手に走り出した双子を追いかける気なんてさらさらない俺は、会長と歩いて向かう




「さっき、有り難う」



「さっき?」



「“頑張れ”って言っただろ?」



あぁ、言ったな
無意識に言った気もするが‥




「あれで、背中押されたよ
勇気もだせた」



「それは良かった」



まさかあの一言がそんなに会長に響いていたとはね、


人間の言葉って凄いよなー‥




「君は、きっとみんなから大切にされてる。

来年度の会長、僕は君を推薦したいんだけど‥」


「断る、全力で断る」




恩を徒で返すとはこの事か!



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