ハルオレ☆ -後篇-
「わ、わかった。わかったよ。俺行かないから。」
俺がそう言うと観奈が俺の胸から離れ、
「ほ、ほんと?」
涙でくしゃくしゃの真っ赤な顔を俺に見せた。
そんな観奈に戸惑う俺は苦笑いで2、3回頷く。
「はるちゃん、ありがと…。うぅ…。」
観奈は再び泣きながら俺の胸をぎゅ~っと抱きしめてきた。
「ちょっと…観奈…。」
俺は泣きじゃくる観奈の頭をただただ撫でた。
し、しかたないな(´・ω・`;)
しばらく観奈に付きそうか…。
でも、観奈をここまでさせるなんて、なんか彼方のヤツに腹立ってきたよ。
…って言っても、俺はあの時の彼方と観奈の会話、まったく意味がわからなかったんだけどね。
「ねぇ。観奈何があったの?俺でよければ話聞くよ?」
内心気になることもあるし、彼女の話をまずは聞こう。
そう思った俺がゆっくりと口開くと、観奈が再び俺から顔を離す。
すると、観奈の唇がかすかに震えていた。
あ…。
やっぱり、話すの嫌なのかな?( ̄▽ ̄;)
そう思ったその時、
「……ほんと?話…聞いてくれるの?」
俺の考えとは裏腹に、観奈がゆっくりと口を開いた。
俺は観奈に『うん。』と大きく頷いた。