ハルオレ☆ -後篇-
「あ、でも…。もしありのままの自分を出して…周りに受け入れてもらえなかったら…。」
「それなら大丈夫だろ?だって俺達受け入れてるじゃん。それに俺ももちろん寮のみんなもありのままの観奈が好きなんだぜ。だから、観奈は、いつもの観奈でいいんだよ。」
俺がニカッと笑うと、観奈の曇っていた表情がパッと和らいだ気がした。
「…って言っても、無意識に完璧になっちゃうなら、まずは本当の自分を出す練習から入らなきゃいけないけど……」
俺がそういいながら頭をポリポリとかきだしたその瞬間。
観奈がガバッと俺に抱きついてきた。
「うわぁ!観奈っ…。」
「はるちゃん。ありがとう。」
観奈はそう言うと、またもや声を出して泣き出す。
「ちょ、ちょっと。観奈、泣かないでよ。俺、もうこれ以上観奈を泣かしたくないんだけど…。」
「だ、だって!はるちゃんがそういう事言うんだもん。」
観奈はそう言いながら俺に抱きついたまま顔を上げた。
あ~(´・ゝ・`)
またくしゃくしゃな泣き顔になってる。
「彼方も、圭先生も、私にひどいことばっか言って…はるちゃんだけだよ。私に優しくしてくれたの。」
「うんうん。…って。え?圭先生?」
ん?( ̄∀ ̄;)あれ?
彼方は分かるけど、なんで圭先生の名前が??
すると観奈は手の甲で流れる大粒の涙を拭う。
「うん。実は、さっき先生にも呼び出されて。『お前がそんなご令嬢だったなんて知らなかった。俺、そういうの無理だから…ごめん。もう俺達の関係終わろう』って言われたの…。」
うわ~。
それって別れ話ってやつですかぁ( ̄▽ ̄;)