ハルオレ☆ -後篇-
そこで俺も机に手に持っていた缶をドンと置き、
「ええ?それはおかしいでしょ!?付き合うからするんでしょ?」
挑戦的な態度を取るかのように両腕を組んだ。
「まぁ、考え方は人それぞれだけど、私はそういう考え方はしない主義なのよ!」
「その考え方はおかしいって!」
「だから、考え方は人それぞれって言ってるでしょ!」
俺と観奈の顔の至近距離が狭まる中、俺達は声を張り上げるように、
「おかしい!!」
「おかしくない!!」
互いに大声で主張しあうと、激しくにらみ合った。
「ふーん。結局観奈も彼方と同じ考えってことね。」
先に目線を逸らした俺が呟くを、観奈がピクリと反応する。
「え?何?彼方と同じ?ちょっと!それ聞き捨てならないわね!」
「だってそうじゃん?彼方も同じこと言ってた。俺には全然その考え方はわかんないね!」
俺は意味のない不敵な笑みを浮かべて首を横に振ると、観奈が急にキョトンとして俺をじっと見た。
「…ぁ、そっか。そういやはるちゃんは経験もなかったのよね?じゃあ分からなくて当然よね。」
ニコッと笑う観奈のその言葉が俺にグサリと突き刺さった。
うっ…(-ω-;)
女の子の口からそれを言われちゃうと痛いというか、恥ずかしいやら情けないやら…。
俺は『はぁ…』と大きなため息をつき、机に置いた缶ビールを再び手に持った。
「あーそうですよ。俺はどうせ…。」
そして、そう言いかけたその時だった。