ハルオレ☆ -後篇-


「いや、そうだけど…観奈が実は本命とかさぁ…??」







俺の意見に西川さんは硬い表情で首を横に振る。








「それは絶対ありえません。腹黒王子の早瀬先生に対する執着心は観奈以上です。」







しゅ、執着心( ̄∀ ̄;)







そういや、西川さんは彼方のことも盗撮盗聴したりとしてたんだっけ?







そんな西川さんが見てきた彼方のヤマト兄に対する執着心っていったいどんなものだったのだろう。







でも西川さんがそう言うって事は、そうとう凄いんだろうな。
観奈の事を好きだなんて疑いもしないくらい。








「…でも、俺は彼方と観奈にはくっついてほしいんだけどなぁ。」







そう、これは俺の妄想(むしろ希望にしたい)だが。
彼方と観奈が付き合えば、俺とヤマト兄の安全が確保できるかもしれないしね( ゜∀゜ )






…まぁ、そうは言っても西川さんには否定されるだろうと思うけど…。







俺がそう思った矢先、西川さんから意外な答えが返ってきた。







「早瀬先生がいなかったら、そうなってた可能性は高いと思いますけどね。」







西川さんは『でも』と後付するように、







「不可能じゃないですか?腹黒王子、早瀬先生に対しては気持ち悪いくらい一途ですもの。敵ながら…たまに可哀そうになって涙が出てくる時もあります。」







( ´;゚;ё;゚)・;’.、・;’.、ゴフッ!






俺は思わず噴いてしまった。







「えっ?そんなに!!?」







だってあの彼方が気持ち悪いくらい一途だよ?
いったい何を見たらそう思えるわけ?

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