ハルオレ☆ -後篇-
「はい。遠山君が蘭藤荘に来るずっと前から私はすべてを見てきましたからね…。『奪略愛』にも萌えるので腹黒王子を応援してきた時期もありました。」
だ、奪略愛(; ´_ゝ`)
それって大樹さんからヤマト兄を奪おうとする彼方を描いたものでしょうか?
しかも応援してたって…どんだけあなたは寮の皆さんを隠れて見ているんですか━━(゚Д゚;)━━!!!
俺がそう心に叫ぶと、西川さんが得意の咳払いを一つ。
「とにかく、今後も西川の調査は続くわけですが…遠山君!!!」
「はい?」
いきなり名前を強く呼ばれた途端、俺に西川さんのキッと鋭い目線が突き刺さった。
『なんだろう?』と思いながら、彼女に見ると、
「腹黒王子とのは百歩譲って事故だとしても…観奈にまでキスするなんてズルイです!!」
どうやら話の軸を元に戻したようだ。
「しかも西川が止めに入らなかったら確実に最後までやろうとしてましたよね?絶対許せないです!!!」
そうだと決め付けてきた西川さんだが、正直俺もそれを否定することは出来なかった。
「えっ、いや、それは…。」
たしかに…お酒の勢いで『もう、いっか』とは思ったけでさ(´・ゝ・`)
でも、俺だって酔っ払ってたわけだし…そんなこと後になって責められても困るよ(´;ω;`)