ハルオレ☆ -後篇-
あれは確か彼方が部活の助っ人として活躍してるって事を室長に教えてもらった時だ。
彼方の本当の姿を知らない割には、結構いい線まで彼方の本質を見抜いていて驚いたっけ。
彼方と仲がいいなんて羨ましいって言われて…
俺は彼方の奴隷的な立場だから、これ以上俺と彼方の話が続くのも気まずくて…
そうだ!!もし機会があったら彼方も含めて皆で遊ぼうって提案したんだった(´∀`;)
そしたら思いのほか室長が話しにノッてきて…
うわぁ~( ̄∀ ̄;)
あの時あんなに嬉しそうだったのは、やっぱり彼方が…
「まぁ、とは言え。室長は腹黒王子の本当の顔も観奈のことも知らないし、なんだか見ていて残酷というか…なんとかしてあげたいなって思うんですけど、結局私には何にも出来ないんですよね。」
西川さんは悲しそうな表情を浮けべてやるせない様子だった。
そんな西川さんを見て、
「…あのさ。やっぱり西川さんって優しいよね。意外に。」
俺は素直な感想を述べた。
「へ?何言ってるんですか?意外には余計です!」
「うん。本当に意外だよね。」
俺は強く頷く。
「だから意外じゃないです!」
西川さんは目を吊り上げて否定してたけど、もはや『意外』かどうかなんて正直どうでもよかった。