ハルオレ☆ -後篇-
だが俺の隣の西川さんは『ふふふッ』と怪しく笑い、口元をひとさし指で押さ、横目で彼方を見た。
「まぁ☆朝から腹黒王子様のお部屋から登場なんて!昨日はお泊りだったんですねぇ〜。本当にお二人はラブラブで羨ましいですわ〜。」
その西川さんの言葉通り、観奈が扉を開けて出てきたのは彼方の部屋からだった。
すると、彼方は『はっ!』と呆れるような笑いを溢し、
「何言ってんだよ。そんな平和なもんじゃない!夜中に酔っ払った観奈が部屋に押しかけてきたんだよ!そのまま僕はコイツに起こされて…おかげで寝不足だよ…。」
そのままは彼方は疲れを表す様に頭を軽く押さえながらガクッと肩を落とす。
「観奈…。また飲んでいたの?」
「えへへ。全然記憶なくて、朝起きてびっくりしちゃった。」
(; ´_ゝ`) ……。
記憶なくて…ってどれだけ飲んだんですか、あなたは( ̄▽ ̄;)
俺が呆れて言葉を失うと、彼方が大きなため息をつく。
「…ったく。そろそろ自重しろよ。今日から一応高校生なんだから。」
彼方がそう言うと、観奈が扉越しから顔を出すのをやめて俺達の前にパッと姿を見せた。
その姿は、俺達と同じ北洋高校の制服を身に纏っていた。
「どう?似合う?」
観奈は嬉しそうにその場でクルッと一回転する。