ハルオレ☆ -後篇-
「り、理事長?」
藤岡先生は悲鳴を上げた後、ピシッと石のように固まっていた。
「理事長。俺です。…前に保健室でお世話になった遠山遥です。」
固まる藤岡先生に俺は呼びかけるようにそう言うと、藤岡先生はハッと我に返り
「な、なんだ…。君か。」
と胸を撫で下ろすようにため息を吐いた。
「理事長が蘭藤荘に来るなんて、今日はいったいどうしたんですか?」
落ち着いた藤岡先生に俺が質問すると、彼はビクッと身体を震わす。
(; ´_ゝ`) …ん?
俺がいかにも怪しい藤岡先生をしばらく凝視すると、藤岡先生が眼鏡のズレを直す。
「い、いや、実はたまたま通りかかったんだよ。」
「そ、そうなんですね。」
(; ´_ゝ`) あきらかに怪しい。
なんだ?藤岡先生。
なんでそんなにオドオドしてるんだよ?
あきらかに通りすがったなんてウソだしな(-ω-;)
もしかして、俺には言えない事情があって蘭藤荘に来た…とか?
…って言えない事情ってあるとしたらなんなんだよ?
藤岡先生。
いったい…この人は何をしに来たって言うんだ( ̄▽ ̄;)