ハルオレ☆ -後篇-
「ええええ!!高校生にもなって一緒にお風呂に入るわけないでしょうが!!」
たしかに高校生にもなって一緒にお風呂に入る幼馴染みはいないと思う。
彼方の発言に顔を真っ赤に染めてパニックを起こしている藤岡先生を見て、彼方がニヤリと笑った。
「はぁ?だから普通だって。ねぇ、観奈?」
彼方はそう言って、観奈に視線を送る。
すると、観奈はニコッと笑って『うん!』と頷いた。
それを見て藤岡先生がムンクの叫びのようなひどい顔をして声にならない叫びをした。
「そ、そそそそ、そんな…。」
事実を認めたくないのか左右に首を振り続けながら、藤岡先生ヨロめいた。
「ふふっ。…っていうか僕達ほとんど一緒にお風呂入ってるし。」
藤岡先生目掛けて彼方が楽しそうにニヤつきながらそう言うと、
「あ、そういえばそうよねぇ〜。」
と、観奈のとどめの一撃が藤岡先生にグサリと突き刺さる。
(; ´_ゝ`) …っていうか。
彼方さん…観奈とお風呂に毎日入るのはいいんですが…
わざと藤岡先生に自慢するみたいに言わないでくださいよ。
藤岡先生、めっちゃ涙目ですよ('A`)
てかそれ以前に本当にあなたたち、幼馴染みなんですか?
むしろ普通の幼馴染みらしく出来ないんですか?
「な…ななな。し、信じられない。結婚前の男女が一緒にお風呂だなんて…い、いやらしいにもほどがある…しかも相手が君だなんて…。」
藤岡先生の指差すその先が激しいダウジングみたいに左右にゆれる。