ハルオレ☆ -後篇-
part2 僕からの誕生日プレゼント
「それより叔父さま?今日はどうして蘭藤荘に?」
藤岡先生が武者震いする中、観奈が不思議そうな顔をした。
藤岡先生が観奈に用があるのはわかったけど。
いい加減理事長の蘭藤荘訪問の詳しい理由が知りたい所だよな。
「あ、ああ。そうそう。実はね。僕は君に会いに来たんだよ。」
「え?私に??」
観奈が理解できず眉を寄せると、藤岡先生が片手でずっと持ち歩いていた紙袋を観奈に差し出し、
「はい。」
「え?これ何ですか?」
まだよくわかっていない観奈に紙袋を手渡した。
そして、藤岡先生はにっこりと微笑んだ。
「観奈、来週誕生日だよね?…これは僕から君へのバースデープレゼントだよ。」
「えええ!!プレゼント?」
観奈は『自分の誕生日プレゼント』だということを聞かされた途端、両手でプレゼントを掲げて驚いた。
「うわぁ〜。叔父様ありがとう〜!」
観奈はそう言うと嬉しそうに紙袋ごと抱き締める。