ハルオレ☆ -後篇-
part3 長谷川芭悠里
「うわぁっ!!!!は、芭悠里!!」
藤岡先生が悲鳴のような大声をあげる。
するとその芭悠里と呼ばれた女性は『ふぅ』とため息を落とすと、藤岡先生のいるほうへ歩み寄る。
「外出時には必ず私に一言お申して出下さいと、あれほど普段から申しておりますのに…。」
「…あ、あはは。ご、ごめんよ。君がちょうどいなくてさ。」
「なら、せめて携帯電話をお持ちになってお出かけくださいませ。探すのに時間がかかりましたわ。」
「う〜、だからごめんって。…あ、ほら。今日19時半から会議だし、ここに来るの今しかないと思って…。あ、これからは気をつけるからさ。」
苦笑いではあるが、藤岡先生から謝罪の言葉を聞くと芭悠里さんは呆れながらも微笑んだ。その時。
「ああああ!」
なぜか観奈が突然叫びだした。
そして、そのまま芭悠里さんのいる方に走り出した。
「芭悠里!久しぶりぃ!」
「まぁ!お嬢様!」
観奈が芭悠里さんの前までやってくると、芭悠里さんが驚きながらも嬉しそうな声をあげた。
(; ´_ゝ`) …ん?お嬢様?
「お久しぶりでございます。」
芭悠里さんはそう言うと頭を下げて一礼をする。