ハルオレ☆ -後篇-
「しばらく見ない間に立派になられましたね。」
芭悠里さんは、観奈を見ながら穏やかな笑顔になる。
芭悠里さんの言葉に、観奈は『えへへ』と照れ笑いをしていた。
そんな様子を見ていて、ついに俺はずっと気になっていたことを口開いた。
「あ、あの〜さっきからよく話の筋がわからないんだけど。」
そう切り出すと、皆の目線が俺に集中した。
俺は息をグッと飲み、そのまま言葉を続ける。
「…そ、その。理事長と観奈って…。し、親戚か何か?」
そんな俺の質問に誰が答えてくれるのだろうか(;^ω^)
そう思った矢先。
「あ、そっか。はるちゃんは知らなくて当然よね。実は私、慎太郎叔父様とは親戚同士なの。」
観奈がいち早く質問に答えてくれた。
やはりそうだったのか(゚ Д゚;)
っていうか、この寮に来て2か月経つがまったく知らなかったって!
「へへへ〜。観奈はねぇ。僕の可愛い可愛い姪っ子なんだよね〜。」
藤岡先生はニヤニヤしながら背後から観奈に抱きついた。
「きゃあ!叔父様ったら…。」
「あ〜。観奈。僕が君にどんなに会いに来たかったことか〜。」
藤岡先生が観奈の肩にすりつき始めると、『ふん!』と唸るような声が聞こえた。