ハルオレ☆ -後篇-


「遠山遥様…でいらっしゃいますね?」






はい、遠山遥です。すみません…ってアレ?
なんで俺の名前を…!?(゚Д゚;)






「私、長谷川芭悠里と申します。以前、保健室でお会いしましたね。」







「は、はぁ…」






な、なんだろ(゚∇゚ ;)
この人凄い美人なんだけど、なんか空気がピンっと張り詰めてて緊張する(´・ω・`;)





そんな俺の緊張感を感じとったのか、芭悠里さんはニッコリ微笑んで言葉を発した。








「先ほどの遠山様のご質問ですが、お嬢様。いえ、観奈様は私が勤めております企業のご令嬢なのです。」








「えっ!?そうなの?」








「はい。現在は藤岡理事長の秘書をさせていただいておりますが、以前は観奈お嬢様にお仕えしておりました。」








俺は思わず観奈を見る。







すると観奈は照れくさそうにコクリと頷いた。







「…観奈がお嬢様なんて本当にビックリだなぁ。」







俺のイメージするお嬢様は記憶を毎回飛ばすほどお酒を浴びるように飲んだりしないし…ましてや目のやり場に困るような格好で寮の中を歩いたりしない。







正直観奈がお嬢様なんて言われてもピンと来なかった。






「ごめんねハルちゃん。事情があって皆には内緒にしてたの。」






「そ、そうだったんだ…」







――――そんな俺と観奈が言葉を交わし終えたその時だった。







突然、シュッと風を切る音がしたかと思うと外で何かが刺さる音がした。
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