ハルオレ☆ -後篇-
『私に考えがあるわ。』
「え?考え?………うん。…………うんうん。」
藤岡はそのまま受話器をしっかりと耳に当てたまま、美月の『作戦』とやらを頷きながら聞き込んでいた。
しばらくして話にきりがついたのか、
『……そういうわけだから。あなたに協力をお願いするわ。』
「……ああ。…わかったよ。」
『じゃあ、また様子きかせてね。バイバイ慎太郎。』
ガチャッ・・・ツーツーツー
美月からの通話が途絶えると、藤岡は受話器を耳から離し、ゆっくりと電話機へと場所に戻す。
そして、藤岡はまたゆっくりと自分のイスに腰掛けた。
そんな藤岡の様子をずっと見ていた芭悠里は、
「理事長…。」
心配そうな顔をして声を掛けると、藤岡は『はぁ…』と深いため息を落とした途端
「まずいなー。実にまずいなー。…あ~~~どうしよう!芭悠里ぃ!」
頭を抱えて叫びだした。