ハルオレ☆ -後篇-
…でも。
西川さんは藤岡先生には裏があると言ったけど…。
それ、彼方も同じような事を言ってたような…。
やっぱり、ただの誕生日プレゼントじゃない…?
なんかそう考えたら、ますますよくわからなくなってきたかも…
俺がさらに『さっぱりわけわかめ』な不のサイクルに迷い込んでいると、西川さんは『ふぅ』とため息を落とした。
「まぁ、なんにせよ明日から何か起きることは間違いありませんわ。」
何か、起きる…か。
この時の西川さんの言葉にまだ周りの状況がよくわかっていなかった俺は何も深く考えていなかった。
そう、ここの後起こる事態を知るよしもなく。
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一方、その頃…。
【理事長送迎車内】
「なんだい。芭悠里。浮かない顔して…。」
藤岡のその言葉に芭悠里はハッと我に返る。
「も、申し訳有りません。そ、その…」
芭悠里はとっさに頭を下げるが、
「いいよいいよ。大丈夫。」
そう言うと藤岡はポンポンと芭悠里の肩を叩いた。