ハルオレ☆ -後篇-
「おはよう!宇宙」
宇宙の登場に一瞬にして周囲にいた女子生徒たちがざわめき立った。
そんな状況に慣れていらっしゃるカリスマモデルは、女子生徒たちの黄色い声をまったく無視して俺の肩を組んできた。
「ハルハル久しぶりね~!最近仕事が忙しすぎて寮にも帰れないから、アタシ凄く寂しかったわ!!ハァ…寮だったらいつもみたいに沢山お話出来るのにぃ~。」
俺の耳元にそんな事を小声で囁く宇宙。
うぅ、宇宙と話せるのは嬉しいけど、周りの女子生徒たちの羨望と嫉妬が入り混じった視線が痛いな…( ̄∀ ̄;)
中には『私たちの宇宙様を独り占めしやがって!!!』と、俺に視線を送る女子も少なくなかった。
そんな視線送るくらいなら、自分達も宇宙に喋りかければいいのにぃ~( ̄へ ̄|||)
これだからFANを敵にするのは恐いよ。トホホ。
「まぁ、学校じゃ仕方ないよ。また宇宙が寮にいる時に沢山話聞かせてよ。」
俺がそう言うと、宇宙は嬉しそうにニコッと笑う。
「うん、沢山聞いてね~ハルハルゥ。」
その極上の笑顔を宇宙が浮かべた瞬間、女子生徒たちの黄色い悲鳴がピークに達した。
さすがは天下の人気カリスマモデル晃月宇宙…。
まぁ、確かに宇宙はカッコイイけど…。
みなさぁ~ん!!!
喋ってる言葉は完全にオネェ言葉ですよぉ~(^ω^;)
あまりの周囲の熱狂的な反応に思わず俺はそう叫びたくなる衝動にかられた。
-------と、その時。
「キョ工工エエェェェェエエ工工!カリスマモデル!!晃月宇宙!!!」
そう叫んだのは…うん、やはりと言うべきか何と言うべきか。
もちろん、西川さんだった(; ´_ゝ`)