ハルオレ☆ -後篇-
part2 忘却の約束
キーンコーンカーンコーン。
校内にチャイムが響き渡った。
【3年D組】
「え~。じゃあ、改めて紹介するけど。」
教壇に両手をついてそう口開いたのはヤマト兄。
ヤマト兄の隣には観奈が並んでいた。
「転校生の澤原観奈さんだ。」
ヤマト兄がそう言うと、観奈はお辞儀をする。
「遠山に続いての転校生になるが、みんな仲良くしてあげてくれよ!」
( ´_ゝ`)いや~、つくづく不自然なほどに転校生が多いクラスですな。
…そして、俺がこのクラスに編入してきた時に比べて、はるかに男子生徒たちの瞳が輝いているのを感じるぜ。
まぁ、観奈はあからさまに見ためは美少女だし、スタイルもいいから当然と言えば当然なんだが、なんか同じ転校生部類としてこの盛り上がりの違いはくやしいな。
「みなさん、初めまして。澤原観奈です。まだ分からない事が多いので、いろいろ教えてくださいね。」
観奈があいさつをすると、さらに男子生徒たちは騒ぎ始めた。
中には『彼氏はいるんですか?』といきなり不謹慎な質問をかます男子生徒もいた。
…うーん。これからどうなることか。