ハルオレ☆ -後篇-
まぁ、よくわからないけど。
なんだかんだいってもうすぐ学校終わるし、寮に帰ったら観奈にいろいろと聞いてみようかな~。とくに凄腕の教育係の話とか気になるし。
よ~し、あと少し。がんばろ~。
そう思い、俺がグッと背伸びをするのと同時に6限目の授業の終わりを示すチャイムが鳴り響くのであった。
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【PM 15:45】
あ~。やっと学校が終わったー( ̄▽ ̄;)
観奈の初登校の日、なんだかんだであっという間だったな。
『さあ帰ろう』と俺が思い鞄を持って席を立とうとしたその時、俺の前の席の彼方が先に席を立った。
彼方は席を立つと、そのまま観奈の席のほうに歩いていった。
ん?彼方のヤツ。観奈と一緒に帰るつもりかな?
「観奈。」
「ん?」
彼方が観奈の名を呼ぶと、帰りの支度をしていた観奈が顔を上げた。
「ちょっといい?」
彼方はそう言うと親指で教室の入り口の方を指した。
「何よ?ここで話せない事?」
「うん。とにかくいいかな?」
「え…。う、うん。わかったわ。」
観奈は彼方がなぜそう言うのかよくわからないものの、しぶしぶ席を立った。
そして、二人はそのまま荷物を持って、教室を出て行った。
たまたま観奈の席の周りにいたクラスメイト達は『どうしたんだろうね?』、『あの二人ってどんな関係?』などと声が上がっていた。