平凡少女の非日常。Ⅰ【出会い編】
蘭「じゃ、じゃあなんで僕には見えないの?」
真『そんなの知るか。』
蘭「ならどうやったら見えるようになるんだよ?」
・・・なんなのそれ。
真『甘えてんじゃないわよ!!なんであんたの問題をあたしが解決しなきゃなんないの!!』
さっきから質問ばっかり。正直、イライラするのよ、自分で考えないで解決策ばかり聞いてくるの。
さすがに効いたのか俯き黙っている。
真『・・・はあ。貴方は・・・』
・・・まだ俯いている。
真『もうっ!!人が喋ってる時ぐらい目ぇ見なさい!!』
グイッと襟を引っ張り、顔を上に無理やり向かせる。
蘭「!!???」
いきなりで驚いたのか、目が見開いている。
真『貴方は…自分の力を嫌ってるんじゃない?
・・・・・そのままだといつまでたっても見れないわよ。
だから、
自分で変えなければいけないの。』
蘭「・・・・・・・・」
コクンと頷く。
真『じゃこれで…。バイバイ。』
蘭「待ってあとひとつ!
名前、なんてゆうの!?」
クルッと振りかえる。
真『知りたいのなら自分で見つけなさい。』
ニコリ、と笑ってドアへ行く。
蘭「っ…!!ありがとう!!
ボソッ上等じゃん。絶対見つけてやるんだから・・・・覚悟しててね。オネーサン?」クス
あたしは最後の言葉を聞けずにそこから出た。