お嬢様はヒーロー?!


「雷達ならもう居ねぇぞ」

メガネは私の腕を掴み、雷が居た所を指差した。

びっくり…した…。
急に腕を捕まれたから。
それに、締まった細い体のわりに強い力だった…

私は、思わずよろめきながら、指差す方を見た。

雷は本当に居なくなっていた。周りに居た数人も


雷…が


雷…、が居なくなった…


私はメガネに振り向き、睨みつけた。

「オメェのせぇだ!どおしてくれんだ!雷に、雷に…何かあったらどおしてくれんだよ!」

そして、メガネに怒鳴った。耳が契れるぐらい大声で。



< 18 / 61 >

この作品をシェア

pagetop