お嬢様はヒーロー?!


「レ、…レン?!」

私は、私が出した大声に振り向く男を、
口を開けて、
目も見開いて、
指差していた

その男は、完全に向き直り、さっきとは違う妖しい笑みを浮かべ、

「学校では御静かに」

口元に長く細い指を当てて去ってしまった


「あ…あいつだ…」

絶対そうだ…

私は確信した。

あの妖しい見下したような笑い方。

あいつだ。

昨日のあいつ…


レン。


なんで気がつかなかったんだ?

外見そのままじゃねぇか

雰囲気は別人だけど…

めちゃくちゃ見たことあるじゃねぇか!!

レン、…が

レンがあの蓮生徒会長だったなんて…


そりゃ、生徒情報知ってるはずだよ…


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