肉きゅうを触らしてくれるなら


無表情な私を見て、笑顔が不安そうな顔に変わった。親子連れは三階で降りていった。


閉まる寸前に子供が振り返った。その顔は今にも泣きそうだった。何故かふいに友猫さんのことを思い出した。今日は何故かふいにが多い日だな。そう思いながら、四階についたエレベーターから降りた。


彼の部屋から二部屋から離れた所でドアが開いた。


帰ってたんだ?早いなぁ。連絡は一切入れてないし、コンビニでも行くんだろうなぁ。それても以心伝心ってやつ?


彼をびっくりさせてやろうと思い、近くの隙間に隠れた。様子が一切見えない。彼が通ったら後ろから近づいて驚かしてやろう。

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