続・俺様 海様 イケメン様



ソイツを睨んでいても、

気付いてんだか無視してんだかわかんねーけど、

いきなり萌亜の足にシップ貼って、




「俺、向笠泰志って言います。萌亜の幼なじみです」

いきなり俺に自己紹介を始めたもんだ。


萌亜の表情はもう、ぐったりしてる感じでもあった。


「えっと、萌亜この人は?」

「……え?」


その言葉に、

ちらっと俺を見た萌亜と目が合う。


言いずらそうな表情をしてたから、


「新倉海。」


自分で言った。



あ、彼氏とか言い忘れたなんて思っとたら


「あ、萌亜の男じゃねんだ!」


安心したような、コイツの表情。




………コイツ、KYつーか視界狭いんじゃね?


誰が萌亜の男じゃないって言った?



「悪いけど、俺、萌亜の男。」


そう言った瞬間、

向笠泰志の表情が険しくなった。




はぁ、コイツも萌亜が好きなのか。


さっきまで色んな女に囲まれてた俺がどうのこうの言える立場じゃねーけど、

ムカつくもんはムカつく。


つーか、聞かなくても“彼氏”かもしんねぇ男がいる目の前でシップ貼るか?


どうすんだよ、俺がめっちゃ短気で殴ってたら。










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