姫様 萌亜様 プリティ様




一緒に住み始めたとはいえ、結婚したとはいえ、海はまだ新米社員。



――もしかしたら、そんな事を思っていたあたしに海は優しく抱きしめてくれた。




「やっと出来たか。萌亜、ありがとう」



そう言って優しく笑ってくれたんだ。





周りのみんなも祝福してくれて、あたしと海は幸せ者。





「萌亜、はよ。」


「ん、」




おはようの甘いキスが毎日の日課になっている今日ころごろ。

どんなに忙しくても、
どんなに寝坊しても、
このキスだけは忘れずにするの。




「萌亜の唇甘え。」


「そ、そーいう事言わないでよ!」




もう、海のバカ!


完璧に目を覚ましたのを確認したあたしは、寝室からリビングに戻る。




あたしと海が住んでいるのは、海が一人暮らししていたマンション。

海が引っ越しがめんどくさいから、って理由でここに一緒に住む事になった。




海の部屋だったところは寝室に変わって、

寝室にはキレイなダブルベッドと気が早いあたしのお母さんが買ってきたベビーベッド。


それを見るためにニヤけちゃうあたしはまだまだ子供。







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