姫様 萌亜様 プリティ様
待ってたよ
おぎゃあおぎゃあと泣き声が響きわたる新倉家。
「あ〜起きちゃったあ!」
寝室に向かってパタパタとスリッパの音をきかせて走る新倉家の奥さま。
「羽杏〜!!」
ベビーベットに寝ているまだ小さな赤ちゃん、新倉羽杏(うあん)を優しく抱き上げるのはつい最近ママになった萌亜。
「よしよしっ泣かないで〜」
抱っこしたままリビングに向かう。
リビングに行けば萌亜の愛しの夫、海の姿が――
「海ぃ〜また泣いた…」
「羽杏はよく泣くな。萌亜に似やがったな?」
「えーっ!何それ?あたしが泣き虫って言いたいの?」
「あれ、違ったか?」
「ゔ」
図星の奥さんは視線を可愛い可愛い娘の羽杏にうつす。