姫様 萌亜様 プリティ様
羽杏がうまれてからちゃんとした睡眠がとれていない萌亜。
「あー眠いのに、寝れないよぉ…海ぃ羽杏ー」
それが悩みなのだ。
羽杏が寝ていれば安心して寝れるものの、泣き声が聞こえたら落ち着かない。
でも、萌亜はそれが嫌だなんて思ったことはなかった。
睡眠時間がなくなるならうまなきゃ良かったなんて思ったことはなかった。
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「ふふっ。気持ちよさそうに寝てるね、海」
「あぁ、そうだな」
目の下にくまを作ってるのに寝ないコイツはバカだけど、立派な羽杏の母親だ。
俺としては、萌亜の体も心配なんだけど…
「羽杏も寝たことだし、萌亜も寝ろよ、な?」
「うーん…」
ふわぁと大きな欠伸をして布団にもそもそと潜るのは母親ではない俺の愛しの萌亜の姿。