私だけの年下彼氏
「香織…」




私を見つめるその瞳は少し潤んでいた




少し間をおいて
恵美は話し出した




「最近彼とね、どうしようもなく距離を感じるの。会えないことのほうが多いし、この前もデート中に同じ職場の女の人から電話がかかってきて」




「でも仕事の話してただけでしょ?」




そう言うと、恵美は首を横に振る




「なんか…楽しそうだったの。この前は、とか。私よりも長い時間彼と会ってるんだと思うと…」




恵美はこぼれ落ちた涙を丁寧に拭う




「恵美…」
< 110 / 346 >

この作品をシェア

pagetop