私だけの年下彼氏
私が落ち着いたところで隆はまた話を切り出す




「それでさ…昨日のことなんだけど……」




「うん…」




「俺は…香織が好きだ」




体が固まって一気に空気が冷たくなったような気がする
私は私をまっすぐ見つめる隆から目をそらせなかった




「ずっと好きだった。俺の初恋は香織で、香織以外を好きになったことなんてない。」




改めて言われるとやっぱりてれる
顔が熱いのが自分でもわかる




「ずっと好きだったけど…俺は香織の恋愛対象に入ってないんだってわかってたから…何も言わなかった」




体が震えて唇がなかなか動かない




「そ…んな…どうして」




やっと口にできたのはその言葉だけだった
もっと言いたいことはたくさんあるのに
考えれば考えるほど頭が真っ白になる
< 12 / 346 >

この作品をシェア

pagetop