しゃぼんだま
「…なんや」
「パンツ見えるよ?」
聖の言葉で今うちは、聖に足首を掴まれている事に気付いた。
「な、お前何やってくれとんねん!」
うちは勢いよく足を降り下げた。
「大丈夫。見えてないから」
「お前何でいつまでも掴んどるんや!はよ、離せや!」
「ごめんごめん」
「このセクハラが!」
うちは前を向いて早歩きで歩き出した。
「瑠李会長、家まで送るよ」
そう言いながら聖がうちの隣に来た。
「ええわ」
「瑠李会長、一人じゃ危ないから」
「ええ言うとるやろ」
「いいよ。送る」
「せやから、ええ言うとるや―――…」
うちがそう言いかけた時、聖に腕を掴まれ、そのままもう片方の手がうちの後頭部に伸びてきた。
今、少し後ろに体重がいっとって聖と向き合っとる。
「瑠李会長もさ、一様女の子なんだから。その辺自覚しないと」
そう言って聖は浅い笑みを浮かべた。
「な…」
「分かった?」