しゃぼんだま
「何レディの体に軽々しく触れとんねん!」
うちは聖を振り払って走って家に帰った。
そして結局……
「じゃあ、また明日ね」
「……」
聖は家までついてきてくれた。
「もうこんな時間まで学校にいちゃ駄目だよ?」
「…親みたいな事言うなや……」
うちがそう言うと聖は微笑んでから、
「じゃあね」
うちの頭をポンポンと軽く叩いてからさっき来た道を戻ってった。
…向こうの道って…
そういえば聖、うちと全く逆の方向に家があるんやったな…
聖の奴、わざわざ逆の方向にあるうちの家まで送ってきてくれたんや…
うちは聖が見えなくなるまでその道を見つめとった。