君を愛した


のんきに廊下を歩く。



『(もう少し先生やってたかったけどいっか。
校長先生が、子供が大きくなったら戻ってきていいって言ってくれたし。)』



そんなことを思いながら廊下の角を曲がると……




ドン



『きゃっ』


「うわっ」



男子生徒とぶつかり、しりもちをついた。




『イタタ…こら!!廊下は走っちゃダメでしょ!!』



「ごめん香凛ちゃん。」



『もう…。』




服のほこりをはらい、また歩き出すと…



『あれ?お腹痛い。』



急にお腹が痛くなってきた。



『痛っ…。うっ…。』



あまりの痛さに座り込んでいると。



「香凛どうした?」



お兄ちゃんが来た。



『お腹痛い。』



「………!!大丈夫か?お前、腹に子供いるんだろ!?転んだりしたか?」




『うん。今ぶつかっちゃって。うっ。』



「すぐ、病院行こう。」




そこで私の意識は途絶えた。




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